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 奈良先端科学技術大学院大学のキャンパスにある池の周辺で、ビールの醸造に適した酵母が発見された。リラックス効果や血圧降下が期待できる成分などが多く含まれていた。

 ついた名前は、大学の略称と合わせた「NAIST酵母」。企業との共同研究でそのクラフトビールが完成し、販売が始まった。

睡眠の質上げる成分も豊富

 酵母が見つかったのは、発酵科学研究室の高木博史特任教授、西村明特任准教授らの研究室近くの池の周り。実は、酵母は自然界のどこにでもいる。

 独自性の高いビール酵母を開発したいと考えた高木さんらが、あえて学内で探し、草や葉、花などの表面を拭き取って微生物を採取した。

 それらを培養して、マルトース(麦芽糖)を取り込み分解する1株の酵母を取り出すこと(単離)に成功した。ビール醸造に適しているかどうかは培養して分析しないとわからないため、1株に絞り込むまでに約3カ月かかったという。

 さらに、どれだけ炭酸ガスを…

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